掲載作品のデザイナー・インタビュー

Cuenca by Paula Pereira

Cuenca by Paula Pereira

今回のインタビューでは、Paulaさんにお話を伺っています。日本語版の表紙を飾ったCuencaセーターですが、実はとても暖かなメッセージが込められていました。紹介してくれたブラジルやポルトガルの美術館も面白そうです。久々の海外旅行で訪れてみたくなりますね。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Paula: 多くのニッターと同様、私もケーブル編みが大好きなんです。緩やかに交差して別々の方向に向かっていくカーブしたラインは、私たちの人生を何度も何度も横切って美しい道を切り開いている人々のメタファーのようです。この号のテーマは彫刻だったので、世界中のニッターが編み物を通じて出会い、素晴らしい手作りの彫刻を作る、そんなイメージで複雑にケーブルを絡み合わせてみました。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Paula: このデザインは、楽しくてスムーズな旅だったと言うべきでしょう。ヨークと袖口にはケーブルを密に配置し、そのほかの箇所には滑らかなメリヤス編みをたっぷりと使うことで、楽しく気持ちよく編むことができます。皆さんがこの”ニッティング・ライド”を楽しんでくれることを心から願っています! amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Paula: 色の可能性は無限大です!自分だったら、模様がよく見えるように明るめの色を選ぶと思います。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Paula: 旅行に出かけたら、必ず地域の美術館を訪れる時間を作ります!2018年にゴッホ美術館を訪れる機会があったのですが、その建築とゴッホの使った色彩はいまだに心の中に鮮明に残っています。 それとは別におすすめしたい美術館が二つあります。 一つ目は、ブラジルのサンパウロ美術館。イタリア生まれのブラジル人アーティストLina Bo Bardiが作った壮大な空間は、訪れた人にユニークな体験をもたらしてくれますよ。なんと、100点以上の絵画が壁ではなくガラスのパネルに吊り下げられているんです。この9年間、私はMASPから数ブロックのところに住んでいたのですが、MASPは私の逃亡先であり、インスピレーションの源でした。 もう一つ大きく印象に残っているのは、昨年の夏に訪れたポルトガルの手工芸品博物館MIATです。私は何年も前からRosa Pomarの作品に感心していました。彼女の研究や、ポルトガルの羊毛を使った手の掛かる素晴らしい仕事を遠くから楽しんでいたんです。MIATは、リネンやコットンといったポルトガルの生地やウールに対する私の情熱をさらに強くしてくれました。 Paulaさん、ありがとうございました!

Cuenca by Paula Pereira

今回のインタビューでは、Paulaさんにお話を伺っています。日本語版の表紙を飾ったCuencaセーターですが、実はとても暖かなメッセージが込められていました。紹介してくれたブラジルやポルトガルの美術館も面白そうです。久々の海外旅行で訪れてみたくなりますね。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Paula: 多くのニッターと同様、私もケーブル編みが大好きなんです。緩やかに交差して別々の方向に向かっていくカーブしたラインは、私たちの人生を何度も何度も横切って美しい道を切り開いている人々のメタファーのようです。この号のテーマは彫刻だったので、世界中のニッターが編み物を通じて出会い、素晴らしい手作りの彫刻を作る、そんなイメージで複雑にケーブルを絡み合わせてみました。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Paula: このデザインは、楽しくてスムーズな旅だったと言うべきでしょう。ヨークと袖口にはケーブルを密に配置し、そのほかの箇所には滑らかなメリヤス編みをたっぷりと使うことで、楽しく気持ちよく編むことができます。皆さんがこの”ニッティング・ライド”を楽しんでくれることを心から願っています! amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Paula: 色の可能性は無限大です!自分だったら、模様がよく見えるように明るめの色を選ぶと思います。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Paula: 旅行に出かけたら、必ず地域の美術館を訪れる時間を作ります!2018年にゴッホ美術館を訪れる機会があったのですが、その建築とゴッホの使った色彩はいまだに心の中に鮮明に残っています。 それとは別におすすめしたい美術館が二つあります。 一つ目は、ブラジルのサンパウロ美術館。イタリア生まれのブラジル人アーティストLina Bo Bardiが作った壮大な空間は、訪れた人にユニークな体験をもたらしてくれますよ。なんと、100点以上の絵画が壁ではなくガラスのパネルに吊り下げられているんです。この9年間、私はMASPから数ブロックのところに住んでいたのですが、MASPは私の逃亡先であり、インスピレーションの源でした。 もう一つ大きく印象に残っているのは、昨年の夏に訪れたポルトガルの手工芸品博物館MIATです。私は何年も前からRosa Pomarの作品に感心していました。彼女の研究や、ポルトガルの羊毛を使った手の掛かる素晴らしい仕事を遠くから楽しんでいたんです。MIATは、リネンやコットンといったポルトガルの生地やウールに対する私の情熱をさらに強くしてくれました。 Paulaさん、ありがとうございました!

Monbijou by Alice Caetano

Monbijou by Alice Caetano

いつも捻りの効いたデザインを考えてくれるAlice Caetanoさん。今回のデザインMonbijouは、ポコポコと波打つ印象的な模様をネックラインと裾に入れてくれました。お気に入りの芸術作品も面白いので、ぜひリンクから写真も見てみてくださいね。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Alice: 彫刻的な形と立体的なフォルムをどのようにニットウェアに落とし込めるか考えました。そこで、Welts(今回、襟元や裾に使った手法)を用いたデザインをスケッチし、ネックレスやブレスレットと同じように身につけられるアイテムを考えました。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Alice: 最も難しかったのは、ネックラインをしっかりさせること。普通のネックリブと同じようにセーターの身頃を編んでから目を拾うのですが、今回は襟ぐりがとても深くて構造的なため、ぼこぼこせずフラットな胸元にするには工夫が必要でした。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Alice: amirisuにデザインしたニットを自分のために編む場合は、黒で編むことが多いです。なんといっても、一番よく着る色だから。 でも今回のナチュラルな白色が気に入ったので、これは白で編みたいです。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Alice: 10代の頃に表編みと裏編みを母から教わり、そこからはインターネットで独学で勉強しました。減目や増目、輪編み、インターシャなどたくさんのテクニックを学んだのですが、着られるものが完成することはなく、結局しばらく針を持つのをやめてしまったんです。 その後、20代で再び針を手に取り、すぐにセーターを編み始めました(ノラ・ゴーギャンのBeatnik sweaterでした)。そして、それが編み終わる前に自分でカーディガンのデザインを始めたんです。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Alice:  難しい質問ですね! この一年で一番のお気に入りは何かな…?ロッテルダムにあるクンストハル美術館かしら。今年の初めに彫刻家のアレクサンダー・カルダーの展覧会があったのですが、とても美しくてダイナミックでした!他のアーティストの作品も展示されていたのですが、エルネスト・ネトの「It Happens When the Body is Anatomy of Time」という作品がとても印象に残っています(https://www.instagram.com/p/CWduJIWIt-r/)。部屋の高さと同じくらいのライクラチューブ(伸縮する円形の布)でできていて、サフランやクミンなどの黄色いスパイスが詰められているんです。スパイスが白色のチューブを染め、チューブの底に溜まって床にこぼれ出し、その空間は素晴らしい香りで満ちていました。その中を歩き回るのが楽しかったです。 Aliceさん、ありがとうございました!

Monbijou by Alice Caetano

いつも捻りの効いたデザインを考えてくれるAlice Caetanoさん。今回のデザインMonbijouは、ポコポコと波打つ印象的な模様をネックラインと裾に入れてくれました。お気に入りの芸術作品も面白いので、ぜひリンクから写真も見てみてくださいね。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Alice: 彫刻的な形と立体的なフォルムをどのようにニットウェアに落とし込めるか考えました。そこで、Welts(今回、襟元や裾に使った手法)を用いたデザインをスケッチし、ネックレスやブレスレットと同じように身につけられるアイテムを考えました。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Alice: 最も難しかったのは、ネックラインをしっかりさせること。普通のネックリブと同じようにセーターの身頃を編んでから目を拾うのですが、今回は襟ぐりがとても深くて構造的なため、ぼこぼこせずフラットな胸元にするには工夫が必要でした。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Alice: amirisuにデザインしたニットを自分のために編む場合は、黒で編むことが多いです。なんといっても、一番よく着る色だから。 でも今回のナチュラルな白色が気に入ったので、これは白で編みたいです。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Alice: 10代の頃に表編みと裏編みを母から教わり、そこからはインターネットで独学で勉強しました。減目や増目、輪編み、インターシャなどたくさんのテクニックを学んだのですが、着られるものが完成することはなく、結局しばらく針を持つのをやめてしまったんです。 その後、20代で再び針を手に取り、すぐにセーターを編み始めました(ノラ・ゴーギャンのBeatnik sweaterでした)。そして、それが編み終わる前に自分でカーディガンのデザインを始めたんです。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Alice:  難しい質問ですね! この一年で一番のお気に入りは何かな…?ロッテルダムにあるクンストハル美術館かしら。今年の初めに彫刻家のアレクサンダー・カルダーの展覧会があったのですが、とても美しくてダイナミックでした!他のアーティストの作品も展示されていたのですが、エルネスト・ネトの「It Happens When the Body is Anatomy of Time」という作品がとても印象に残っています(https://www.instagram.com/p/CWduJIWIt-r/)。部屋の高さと同じくらいのライクラチューブ(伸縮する円形の布)でできていて、サフランやクミンなどの黄色いスパイスが詰められているんです。スパイスが白色のチューブを染め、チューブの底に溜まって床にこぼれ出し、その空間は素晴らしい香りで満ちていました。その中を歩き回るのが楽しかったです。 Aliceさん、ありがとうございました!

Hyphae by Bristol Ivy

Hyphae by Bristol Ivy

今日ご紹介するのは今号で一番編みごたえがあるHyphae。全面にケーブル模様を配置するために、ものすごい計算をしたに違いありません。Bristol Ivyさんにお話を聞いていきましょう。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Bristol: 全面がケーブル編みのセーターは、クラシックできちんとしていると同時に、お気に入りの着心地の良いスウェットのようでもあって、なんだか特別なものに感じます。 ケーブルの大きさを色々と変えて遊んでみるのが大好きなんです。Hyphaeでは、模様の幅と段数を変えることで、一つのケーブル模様から2つのステッチを作り出しています。シンプルですが、繰り返されるモチーフが全体を美しく見せてくれます。 また、ネックやアームホールを作る時にケーブル編みを続けるのは大変ですよね。途中でリブ編みに移行することで、編みやすく、肩がかさばらないようにしました。素敵なショールカラーが嫌いな人はいないでしょう? amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Bristol: ケーブル模様とリブ模様のゲージの切り替えはとても複雑な計算でした!いつも、できる限り多くのニッターにフィットするセーターになるよう多くのサイズ展開を作りたいと考えています。しかし、今回のように大きい模様の繰り返しがあり、二つの模様の間に大きなゲージの差がある場合、誰にでも合うパターンを書くためには多くの工夫が必要でした! amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Bristol: 深いモスグリーン、オリーブがかったボトルグリーンで編みたいです。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Bristol: 小さい頃に母に教わりましたが、本格的に編むようになったのは17歳の時です。なんとなくですが、瞑想のような繰り返しの作業と無限の可能性の組み合わせは、私の性格にぴったりだったんです。 最初からパターンなしで編み物を始め、12年前の2010年に最初のパターンを発売しました。(もうそんなに経ったなんて!) それ以降、編み物は素晴らしいインスピレーションの源であり続けています。編み物は、右脳の創造性と左脳のロジックの完璧なコンビネーションで、私はその両方の可能性を押し広げることが大好きです。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Bristol: 数年前にジョージア・オキーフの展示会に行き、彼女の手作りの洋服と絵画の両方を見ることができました。彼女の作品はずっと好きでしたが、繊細な筆さばきに絵画と手縫いのピンタックの作品が並んでいるのを見て涙が出ました。手芸や裁縫は単なる女性の仕事として軽視されることが多いので、美術品と一緒に展示されているのを見ると本当に嬉しくなります。   Bristolさん、ありがとうございました!

Hyphae by Bristol Ivy

今日ご紹介するのは今号で一番編みごたえがあるHyphae。全面にケーブル模様を配置するために、ものすごい計算をしたに違いありません。Bristol Ivyさんにお話を聞いていきましょう。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Bristol: 全面がケーブル編みのセーターは、クラシックできちんとしていると同時に、お気に入りの着心地の良いスウェットのようでもあって、なんだか特別なものに感じます。 ケーブルの大きさを色々と変えて遊んでみるのが大好きなんです。Hyphaeでは、模様の幅と段数を変えることで、一つのケーブル模様から2つのステッチを作り出しています。シンプルですが、繰り返されるモチーフが全体を美しく見せてくれます。 また、ネックやアームホールを作る時にケーブル編みを続けるのは大変ですよね。途中でリブ編みに移行することで、編みやすく、肩がかさばらないようにしました。素敵なショールカラーが嫌いな人はいないでしょう? amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Bristol: ケーブル模様とリブ模様のゲージの切り替えはとても複雑な計算でした!いつも、できる限り多くのニッターにフィットするセーターになるよう多くのサイズ展開を作りたいと考えています。しかし、今回のように大きい模様の繰り返しがあり、二つの模様の間に大きなゲージの差がある場合、誰にでも合うパターンを書くためには多くの工夫が必要でした! amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Bristol: 深いモスグリーン、オリーブがかったボトルグリーンで編みたいです。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Bristol: 小さい頃に母に教わりましたが、本格的に編むようになったのは17歳の時です。なんとなくですが、瞑想のような繰り返しの作業と無限の可能性の組み合わせは、私の性格にぴったりだったんです。 最初からパターンなしで編み物を始め、12年前の2010年に最初のパターンを発売しました。(もうそんなに経ったなんて!) それ以降、編み物は素晴らしいインスピレーションの源であり続けています。編み物は、右脳の創造性と左脳のロジックの完璧なコンビネーションで、私はその両方の可能性を押し広げることが大好きです。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Bristol: 数年前にジョージア・オキーフの展示会に行き、彼女の手作りの洋服と絵画の両方を見ることができました。彼女の作品はずっと好きでしたが、繊細な筆さばきに絵画と手縫いのピンタックの作品が並んでいるのを見て涙が出ました。手芸や裁縫は単なる女性の仕事として軽視されることが多いので、美術品と一緒に展示されているのを見ると本当に嬉しくなります。   Bristolさん、ありがとうございました!

Hidahida by Miyuki Watanabe

Hidahida by Miyuki Watanabe

amirisu25号のKALが始まっています! 今回も、デザイナーや毛糸メーカーの皆さんが豪華な景品を用意してくれました。編んだ作品に#amirisu25kal のタグをつけて投稿して下さいね。 さて、今日のブログではHidahidaをデザインしたMiyukiさんにお話を伺います。ゆったりした襟のギャザーがとても上品なセーターです。 amirisu: このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか?Miyuki: 私はデザインの中にギャザーを使うことが多いです。後ろえりにギャザーを使ったことがなかったので、試してみたかったのがきっかけです。 amirisu: デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Miyuki: えりと肩の増し目の仕方と、胸元のギャザーの編み方 amirisu: もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Miyuki: 煉瓦色 amirisu: 編み物を始めたきっかけは何でしたか? Miyuki: 子供の頃、母に習って始めました。しばらく編んでいない時期があり、また編み始めたきっかけは、ニットデザイナーのmichiyoさんの本に出逢ったことです。 amirisu: 好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Miyuki: 東京都庭園美術館。緑が多くのんびり過ごせる雰囲気が好きです。 Miyukiさん、ありがとうございました!

Hidahida by Miyuki Watanabe

amirisu25号のKALが始まっています! 今回も、デザイナーや毛糸メーカーの皆さんが豪華な景品を用意してくれました。編んだ作品に#amirisu25kal のタグをつけて投稿して下さいね。 さて、今日のブログではHidahidaをデザインしたMiyukiさんにお話を伺います。ゆったりした襟のギャザーがとても上品なセーターです。 amirisu: このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか?Miyuki: 私はデザインの中にギャザーを使うことが多いです。後ろえりにギャザーを使ったことがなかったので、試してみたかったのがきっかけです。 amirisu: デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Miyuki: えりと肩の増し目の仕方と、胸元のギャザーの編み方 amirisu: もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Miyuki: 煉瓦色 amirisu: 編み物を始めたきっかけは何でしたか? Miyuki: 子供の頃、母に習って始めました。しばらく編んでいない時期があり、また編み始めたきっかけは、ニットデザイナーのmichiyoさんの本に出逢ったことです。 amirisu: 好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Miyuki: 東京都庭園美術館。緑が多くのんびり過ごせる雰囲気が好きです。 Miyukiさん、ありがとうございました!

Brut by Hiromi Nagasawa

Brut by Hiromi Nagasawa

今日ご紹介するのはHiromiさんのBrut。着心地の良さと美しさが両立した素敵な作品です。デザインの過程を知ることで、ますます愛おしい一着になると思います。最後まで読んでみて下さいね。 amirisu: このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか?Hiromi: 普段使っている木の椅子からインスピレーションを得ました。機能美という言葉が好きなのですが、毎日目にしているこの椅子は金物を使わずに木のパーツ同士を組み立て作るスタイルで何十年も前にデンマークの工房で作られリペアされながら使われてきたものです。それぞれのパーツは木を滑らかに削り出して作られています。背もたれは厚みを持たせてふっくらと、脚は下方に向かって緩やかにシェイプされ、無駄のない形なのに触れた時にふっと肩の力が抜けるような安心感。ただそこにあるだけで佇まいがあります。そういったセーターを作ってみたくなりました。今回セーターを構成するパーツひとつひとつを見つめ直す機会が持てて楽しかったです。 amirisu: デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか?Hiromi: 要所にボリュームを持たせることでコーディネイトのアクセントになるような形の面白さと着心地良く過ごせるような機能を両立させることがコンセプトでした。Vネックのセーターでありながらボリュームのある少し詰まった襟元にして一枚でもあたたかく着られたり、太めの袖ですがギャザーを寄せずスッキリしたラインで袖口をすぼめることで、袖をたくしあげることも出来、着こなしのアクセントになるよう工夫しました。それらの部分は使う毛糸の本数を増やしているので、ゲージ自体が異なります。ゲージの違いのあるつながりの箇所をどのようにスムースに仕上げるかというところに苦労しました。セーターだけを眺めるとミニマルな印象ですが、朝、さっと着て袖をたくしあげ、さあ、今日は何をしようかなとアクティブに過ごしていただくイメージがamirisuさんのニットに似合うかなと。ハイネックのインナーの上に重ねて、インナーの裾も見せてといった重ね着のスタイルで着てもらうのも素敵だと思います。 amirisu: もう一枚編むとしたら何色で編みますか?Hiromi: L18などの濃いめの色。メリヤス編み部分がよりフラットに仕上がると思うのでボリュームのあるリブ編みが引き立つようなリッチな印象のセーターに仕上げてみたいです。 amirisu: 編み物を始めたきっかけは何でしたか?Hiromi: 定期購読している雑誌で手編みのレッグウォーマーの作りかたを見かけたことがきっかけでした。毛糸と編針があれば一から自分の手で形にできるシンプルさに惹かれた記憶があります。すぐに編み方に書かれている材料を揃え、編み込みのレッグウォーマーなのにいきなり見よう見まねで編み始めました。編み物が好きな母には内緒で。そのレッグウォーマーは左右で仕上がりのサイズがだいぶ違っていたことはご想像のとおりです。 amirisu: 好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。Hiromi: イサム ノグチのもの。有名な彫刻家ですが、AKARIという照明器具もデザインしていて、和紙と竹から作られる提灯のような形と灯した時に柔らかく光が拡がる様子はご本人がかつていっていたように「影のない彫刻」。我が家の寝室でも使っています。

Brut by Hiromi Nagasawa

今日ご紹介するのはHiromiさんのBrut。着心地の良さと美しさが両立した素敵な作品です。デザインの過程を知ることで、ますます愛おしい一着になると思います。最後まで読んでみて下さいね。 amirisu: このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか?Hiromi: 普段使っている木の椅子からインスピレーションを得ました。機能美という言葉が好きなのですが、毎日目にしているこの椅子は金物を使わずに木のパーツ同士を組み立て作るスタイルで何十年も前にデンマークの工房で作られリペアされながら使われてきたものです。それぞれのパーツは木を滑らかに削り出して作られています。背もたれは厚みを持たせてふっくらと、脚は下方に向かって緩やかにシェイプされ、無駄のない形なのに触れた時にふっと肩の力が抜けるような安心感。ただそこにあるだけで佇まいがあります。そういったセーターを作ってみたくなりました。今回セーターを構成するパーツひとつひとつを見つめ直す機会が持てて楽しかったです。 amirisu: デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか?Hiromi: 要所にボリュームを持たせることでコーディネイトのアクセントになるような形の面白さと着心地良く過ごせるような機能を両立させることがコンセプトでした。Vネックのセーターでありながらボリュームのある少し詰まった襟元にして一枚でもあたたかく着られたり、太めの袖ですがギャザーを寄せずスッキリしたラインで袖口をすぼめることで、袖をたくしあげることも出来、着こなしのアクセントになるよう工夫しました。それらの部分は使う毛糸の本数を増やしているので、ゲージ自体が異なります。ゲージの違いのあるつながりの箇所をどのようにスムースに仕上げるかというところに苦労しました。セーターだけを眺めるとミニマルな印象ですが、朝、さっと着て袖をたくしあげ、さあ、今日は何をしようかなとアクティブに過ごしていただくイメージがamirisuさんのニットに似合うかなと。ハイネックのインナーの上に重ねて、インナーの裾も見せてといった重ね着のスタイルで着てもらうのも素敵だと思います。 amirisu: もう一枚編むとしたら何色で編みますか?Hiromi: L18などの濃いめの色。メリヤス編み部分がよりフラットに仕上がると思うのでボリュームのあるリブ編みが引き立つようなリッチな印象のセーターに仕上げてみたいです。 amirisu: 編み物を始めたきっかけは何でしたか?Hiromi: 定期購読している雑誌で手編みのレッグウォーマーの作りかたを見かけたことがきっかけでした。毛糸と編針があれば一から自分の手で形にできるシンプルさに惹かれた記憶があります。すぐに編み方に書かれている材料を揃え、編み込みのレッグウォーマーなのにいきなり見よう見まねで編み始めました。編み物が好きな母には内緒で。そのレッグウォーマーは左右で仕上がりのサイズがだいぶ違っていたことはご想像のとおりです。 amirisu: 好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。Hiromi: イサム ノグチのもの。有名な彫刻家ですが、AKARIという照明器具もデザインしていて、和紙と竹から作られる提灯のような形と灯した時に柔らかく光が拡がる様子はご本人がかつていっていたように「影のない彫刻」。我が家の寝室でも使っています。

Kaiku by Ronja Hakalehto

Kaiku by Ronja Hakalehto

皆さん、25号はもうゲットしましたか?どのパターンを編むか決まったでしょうか。 今日ご紹介するのは、かわいい編み込み模様のビーニーをデザインしてくれたRonja Hakalehtoさんのインタビューです。パターンが短くて、チャートも一つだけ!編み方はシンプルなのですが、配色を変えることで複雑な模様に見えます。プレゼントにもおすすめですよ。 amirisu:  デザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Ronja: このデザインはこれまでにも時々頭に浮かんでいたのですが、今号のテーマがぴったり合って、ついに形になりました! amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Ronja: カラーワークはとても簡単でしたが、数回減目をしました。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Ronja: きれいなナチュラルカラーで編んだものも見てみたいです! amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Ronja: 学校で習いましたが、本格的に編み始めたのは卒業して10年後、夫のためにビーニーを編んだ時からです。その時からほぼ毎日編んでいます! amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Ronja: 美術館が大好きです。フィンランドには、ほとんど全ての街に地元の歴史を伝えるローカルな美術館があるんです。どの美術館もとても魅力的で、頭の中でタイムトラベルして過去に遡り、当時の生活がどんなだったか想像するのが好きです。 Ronjaさん、ありがとうございました!

Kaiku by Ronja Hakalehto

皆さん、25号はもうゲットしましたか?どのパターンを編むか決まったでしょうか。 今日ご紹介するのは、かわいい編み込み模様のビーニーをデザインしてくれたRonja Hakalehtoさんのインタビューです。パターンが短くて、チャートも一つだけ!編み方はシンプルなのですが、配色を変えることで複雑な模様に見えます。プレゼントにもおすすめですよ。 amirisu:  デザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Ronja: このデザインはこれまでにも時々頭に浮かんでいたのですが、今号のテーマがぴったり合って、ついに形になりました! amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Ronja: カラーワークはとても簡単でしたが、数回減目をしました。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Ronja: きれいなナチュラルカラーで編んだものも見てみたいです! amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Ronja: 学校で習いましたが、本格的に編み始めたのは卒業して10年後、夫のためにビーニーを編んだ時からです。その時からほぼ毎日編んでいます! amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Ronja: 美術館が大好きです。フィンランドには、ほとんど全ての街に地元の歴史を伝えるローカルな美術館があるんです。どの美術館もとても魅力的で、頭の中でタイムトラベルして過去に遡り、当時の生活がどんなだったか想像するのが好きです。 Ronjaさん、ありがとうございました!