掲載作品のデザイナー・インタビュー

Linii by Bérangère Cailliau

Linii by Bérangère Cailliau

今日はLiniiのデザイナー、Bérangère Cailliauさんにお話を伺っています。ラインの位置が絶妙で、シンプルながらスポーティーでおしゃれな一枚です。襟元の開き具合や控えめなパフスリーブもかわいいポイント。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Bérangère: ユニセックスで着やすいセーターを作りたいと思い、色のタッチで個性を出すことにしました。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Bérangère: 特にありませんでした。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Bérangère: グレーの地にサファイアブルーのラインを入れたいです。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Bérangère: 母がよく編み物をしていたので、彼女から自然と基本を教わることができました。それから数年間は編んでいなかったのですが、子供が生まれてから再び編むようになり、Ravelryとその素晴らしさを知ることになりました! 新しいテクニックも学び、新しい毛糸を見つけ、自分のショールを作りたいと思い始めました。その後、多くの毛糸メーカーとコラボレーションし、創造力を編み物に注ぐ機会に恵まれました。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Bérangère: ロベール・ドローネーやピート・モンドリアン、ワシリー・カディンスキーといった、色彩豊かで幾何学的な線を使った抽象芸術がとても好きです。 Bérangèreさん、ありがとうございました!

Linii by Bérangère Cailliau

今日はLiniiのデザイナー、Bérangère Cailliauさんにお話を伺っています。ラインの位置が絶妙で、シンプルながらスポーティーでおしゃれな一枚です。襟元の開き具合や控えめなパフスリーブもかわいいポイント。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Bérangère: ユニセックスで着やすいセーターを作りたいと思い、色のタッチで個性を出すことにしました。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Bérangère: 特にありませんでした。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Bérangère: グレーの地にサファイアブルーのラインを入れたいです。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Bérangère: 母がよく編み物をしていたので、彼女から自然と基本を教わることができました。それから数年間は編んでいなかったのですが、子供が生まれてから再び編むようになり、Ravelryとその素晴らしさを知ることになりました! 新しいテクニックも学び、新しい毛糸を見つけ、自分のショールを作りたいと思い始めました。その後、多くの毛糸メーカーとコラボレーションし、創造力を編み物に注ぐ機会に恵まれました。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Bérangère: ロベール・ドローネーやピート・モンドリアン、ワシリー・カディンスキーといった、色彩豊かで幾何学的な線を使った抽象芸術がとても好きです。 Bérangèreさん、ありがとうございました!

Lisianthus by Teti Lutsak

Lisianthus by Teti Lutsak

今回はTeti Lutsakさんにお話を伺いました。デザインしてくれたのは上品なDickey、Lisianthus。軽くて首元が暖かく、とても便利なアイテムです。実はフロントのフリルの下には繊細な模様が入っていて、フリルなしでもかわいいんです。 Tetiさんが編み物を始めた経緯も興味深いですよ。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Teti: 繊細でありながらとても建築的な刺繍が施された、フリルや高い襟のあるフランスのブラウスからインスピレーションを得ました。amirisuにデザイン案を提出する数週間前にパリを訪れた際に、ガリエラ美術館へ行きました。そこは3世紀にわたる衣服が展示されているファッションの美術館で、私は何時間も過ごしました。その美術館とパリのシックな雰囲気からインスピレーションを受けたのだと思います。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Teti: 一番難しかったのは、変なところで膨らんだり丸まったりしないように、首と肩のシェイプとフィット感を正しく作り出すことでした。そこさえクリアしてしまえば、後はとても簡単ですぐに編めます。 とても軽くて暖かくて、Fingerinの糸で編んだ二重のタートルネックが大好きなんです。そして、フロントの小さなフリルはとっても可愛いです。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Teti: オートミールや、明るく暖かい秋の日を想像したときに思いつく全ての色で編みたいです! 幸い、Le Petit Lambswoolは美しい色がたくさん揃っていますね。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Teti: 博士課程の学生としての日常から逃れるために、編み物を始めました。その頃は、夜や週末に編んでいました。他の人が編んでいるものを見ながら学び、恐る恐る新しいものをキャストオンしていました。日中に従わなければならない研究室の厳しい規律に対する反抗として編み物をしていたので、パターン通りに編むことは避けていました。そういうわけで、私はデザイナーになりました。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Teti: 全ての民俗学博物館。つまり、私が世界のどこにいようと関係なく、あらゆる民俗学博物館が好きなんです。特に、伝統的な衣服のセクションが好きです。裁断や刺繍の技術、全てのパターンや要素について何時間もかけてじっくり見ます。 また、私自身のウクライナの伝統からも多くのインスピレーションを受けています。 そしてもちろん自然からも!自然界ではいつも不思議なことが起きているので、それに気がついて自分の行動に反映させることが大切です。今の私にとって、それは編み物のパターンをデザインすることです。 Tetiさん、ありがとうございました。

Lisianthus by Teti Lutsak

今回はTeti Lutsakさんにお話を伺いました。デザインしてくれたのは上品なDickey、Lisianthus。軽くて首元が暖かく、とても便利なアイテムです。実はフロントのフリルの下には繊細な模様が入っていて、フリルなしでもかわいいんです。 Tetiさんが編み物を始めた経緯も興味深いですよ。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Teti: 繊細でありながらとても建築的な刺繍が施された、フリルや高い襟のあるフランスのブラウスからインスピレーションを得ました。amirisuにデザイン案を提出する数週間前にパリを訪れた際に、ガリエラ美術館へ行きました。そこは3世紀にわたる衣服が展示されているファッションの美術館で、私は何時間も過ごしました。その美術館とパリのシックな雰囲気からインスピレーションを受けたのだと思います。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Teti: 一番難しかったのは、変なところで膨らんだり丸まったりしないように、首と肩のシェイプとフィット感を正しく作り出すことでした。そこさえクリアしてしまえば、後はとても簡単ですぐに編めます。 とても軽くて暖かくて、Fingerinの糸で編んだ二重のタートルネックが大好きなんです。そして、フロントの小さなフリルはとっても可愛いです。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Teti: オートミールや、明るく暖かい秋の日を想像したときに思いつく全ての色で編みたいです! 幸い、Le Petit Lambswoolは美しい色がたくさん揃っていますね。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Teti: 博士課程の学生としての日常から逃れるために、編み物を始めました。その頃は、夜や週末に編んでいました。他の人が編んでいるものを見ながら学び、恐る恐る新しいものをキャストオンしていました。日中に従わなければならない研究室の厳しい規律に対する反抗として編み物をしていたので、パターン通りに編むことは避けていました。そういうわけで、私はデザイナーになりました。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Teti: 全ての民俗学博物館。つまり、私が世界のどこにいようと関係なく、あらゆる民俗学博物館が好きなんです。特に、伝統的な衣服のセクションが好きです。裁断や刺繍の技術、全てのパターンや要素について何時間もかけてじっくり見ます。 また、私自身のウクライナの伝統からも多くのインスピレーションを受けています。 そしてもちろん自然からも!自然界ではいつも不思議なことが起きているので、それに気がついて自分の行動に反映させることが大切です。今の私にとって、それは編み物のパターンをデザインすることです。 Tetiさん、ありがとうございました。

Aviate by Karel Chan

Aviate by Karel Chan

今日のインタビューは、ヘリンボーンとガーター模様の2つのピースを組み合わせた、コンパクトなカウルをデザインしてくれたKarelさんです。 小さくて使いやすく、コントラストの低い2色の組み合わせがオシャレです。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Karel: 作品の丈夫さと全体的なバランスを保ちつつ、予想もしないようなラインと角度で遊ぶのが大好きです。 彫刻というテーマを聞いて、現代彫刻の鋭いラインを思い浮かべました。その形を上品なネックウェアに落とし込みたいと思いました。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Karel: ガーター模様とヘリンボーン模様という、この作品に使われている2つの編み地の動きとゲージがそれぞれ全く違ったことです!それぞれの編み地のバランスをどうするか、そして全体のまとまりを損なわずに2つのピースを組み合わせるエッジをどうするか、試行錯誤が続きました。最終的にはi-cordエッジがうまくいき、美しく仕上がりました。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Karel: リッチなオリーブグリーンとマスタードを組み合わせてみたいです。逆に、クリーム色とグレーがかったピンクのような淡くてコントラストの低い組み合わせだと、全く別の次元を創り出せるでしょう。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Karel: 12年前に本を読んで独学で学びました。動画などのデジタルチュートリアルが主流になりましたが、イラストや図解が入ったステッチパターンの本を読みながら技術や経験を深めていくのが今でもとても好きです。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Karel: 実は、私はあまり美術館に行かないんです。 でも、フィラデルフィア郊外の大学に通っていた頃に訪れたフィラデルフィア美術館で、映画「ロッキー」で有名な正面玄関の階段「ロッキー・ステップ」や、堂々とした建物を見たのは良い思い出です。切り紙アートや刺繍などの凝った作品や、イラストに惹かれることが多いです。 Karelさん、ありがとうございました。

Aviate by Karel Chan

今日のインタビューは、ヘリンボーンとガーター模様の2つのピースを組み合わせた、コンパクトなカウルをデザインしてくれたKarelさんです。 小さくて使いやすく、コントラストの低い2色の組み合わせがオシャレです。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Karel: 作品の丈夫さと全体的なバランスを保ちつつ、予想もしないようなラインと角度で遊ぶのが大好きです。 彫刻というテーマを聞いて、現代彫刻の鋭いラインを思い浮かべました。その形を上品なネックウェアに落とし込みたいと思いました。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Karel: ガーター模様とヘリンボーン模様という、この作品に使われている2つの編み地の動きとゲージがそれぞれ全く違ったことです!それぞれの編み地のバランスをどうするか、そして全体のまとまりを損なわずに2つのピースを組み合わせるエッジをどうするか、試行錯誤が続きました。最終的にはi-cordエッジがうまくいき、美しく仕上がりました。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Karel: リッチなオリーブグリーンとマスタードを組み合わせてみたいです。逆に、クリーム色とグレーがかったピンクのような淡くてコントラストの低い組み合わせだと、全く別の次元を創り出せるでしょう。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Karel: 12年前に本を読んで独学で学びました。動画などのデジタルチュートリアルが主流になりましたが、イラストや図解が入ったステッチパターンの本を読みながら技術や経験を深めていくのが今でもとても好きです。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Karel: 実は、私はあまり美術館に行かないんです。 でも、フィラデルフィア郊外の大学に通っていた頃に訪れたフィラデルフィア美術館で、映画「ロッキー」で有名な正面玄関の階段「ロッキー・ステップ」や、堂々とした建物を見たのは良い思い出です。切り紙アートや刺繍などの凝った作品や、イラストに惹かれることが多いです。 Karelさん、ありがとうございました。

Ritardando by Miki Teragaki

Ritardando by Miki Teragaki

今日は、絶妙な色づかいのショールをデザインしてくれたMiki Teragakiさんにお話を伺っています。身につけるだけでワンランク上の着こなしが叶ってしまう、おしゃれなMikiさんのデザインについて、詳しく聞いていきましょう! amirisu: このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか?Miki: インスピレーションは特にないのですが、感覚でイラストを書いたものをデザインに落としてみました。均一ではない、色々な三角形を並べました。 そして、現在東京店でレッスンをもたせてもらっているので、様々なニッターさんたちに出会います。ベテランさんでもながら編みを楽しめる簡単なもの、初心者さんでも編めるおしゃれなものを作りたい。そんなことを考えて、どちらにも楽しんで編んでもらえるものをデザインしました。うまくバランスが取れてるのではないかなぁと思っています。 amirisu: デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか?Miki: とにかく三角のバランスを考え、それぞれに均一ではない三角を納得いくまで編んでみました。うまくバランスを取れたと思っています。 amirisu: もう一枚編むとしたら何色で編みますか?Miki: 今年は気分が赤い色なので、赤をいれた組み合わせか、シックな白黒、ベージュとカーキとか。そんな組み合わせもいいなと思っています。 うーん、でも派手な色と派手な色、巻物ならではの冒険もいいですね。 amirisu: 編み物を始めたきっかけは何でしたか?Miki: 母が私を妊娠するまで編み物を仕事にしていたので、家には毛糸と編み針が常に身近にありました。でもこどもの頃は編み物本をまじまじと眺めたこともないし、きちんと編みきった記憶がないのですが、改めて大人になって編み物本を手にしてみたら、セーターが自分で編めるなんて?!と驚き、そこからずっと夢中です。 amirisu: 好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。Miki: 小さい頃から上野公園の中にある東京都美術館と、彫刻の森美術館に連れていってもらっていたので馴染みがあります。 小さいながらにモネとゴッホが好きで、小学生の時にひまわりの絵を描く夏休みの宿題で、沢山いろんな色を混ぜて、黄色や緑をゴッホのひまわりに影響されて夢中で描いた記憶があります。 大人になってからは、コルビュジェの絵画が好きです。 どちらかといえば、美術館よりも博物館が好きなので、博物館にある鉱物や虫の剥製から色やイメージのインスピレーションを得ることが多いです。    

Ritardando by Miki Teragaki

今日は、絶妙な色づかいのショールをデザインしてくれたMiki Teragakiさんにお話を伺っています。身につけるだけでワンランク上の着こなしが叶ってしまう、おしゃれなMikiさんのデザインについて、詳しく聞いていきましょう! amirisu: このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか?Miki: インスピレーションは特にないのですが、感覚でイラストを書いたものをデザインに落としてみました。均一ではない、色々な三角形を並べました。 そして、現在東京店でレッスンをもたせてもらっているので、様々なニッターさんたちに出会います。ベテランさんでもながら編みを楽しめる簡単なもの、初心者さんでも編めるおしゃれなものを作りたい。そんなことを考えて、どちらにも楽しんで編んでもらえるものをデザインしました。うまくバランスが取れてるのではないかなぁと思っています。 amirisu: デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか?Miki: とにかく三角のバランスを考え、それぞれに均一ではない三角を納得いくまで編んでみました。うまくバランスを取れたと思っています。 amirisu: もう一枚編むとしたら何色で編みますか?Miki: 今年は気分が赤い色なので、赤をいれた組み合わせか、シックな白黒、ベージュとカーキとか。そんな組み合わせもいいなと思っています。 うーん、でも派手な色と派手な色、巻物ならではの冒険もいいですね。 amirisu: 編み物を始めたきっかけは何でしたか?Miki: 母が私を妊娠するまで編み物を仕事にしていたので、家には毛糸と編み針が常に身近にありました。でもこどもの頃は編み物本をまじまじと眺めたこともないし、きちんと編みきった記憶がないのですが、改めて大人になって編み物本を手にしてみたら、セーターが自分で編めるなんて?!と驚き、そこからずっと夢中です。 amirisu: 好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。Miki: 小さい頃から上野公園の中にある東京都美術館と、彫刻の森美術館に連れていってもらっていたので馴染みがあります。 小さいながらにモネとゴッホが好きで、小学生の時にひまわりの絵を描く夏休みの宿題で、沢山いろんな色を混ぜて、黄色や緑をゴッホのひまわりに影響されて夢中で描いた記憶があります。 大人になってからは、コルビュジェの絵画が好きです。 どちらかといえば、美術館よりも博物館が好きなので、博物館にある鉱物や虫の剥製から色やイメージのインスピレーションを得ることが多いです。    

Kamon by Ksenia Naidyon

Kamon by Ksenia Naidyon

amirisu25号が発売されました!今回は京都市京セラ美術館で撮影したのですが、美術品として飾ってあってもおかしくないような美しい作品が揃いました。雑誌を眺めるのも、編むのも、身につけるのも楽しんでいただけると幸いです。 今日からこちらのブログでは、25号に参加してくれたデザイナーへのインタビューを紹介していきたいと思います。初回は、スモッキングとリブの模様がかわいいスカーフ、KamonをデザインしてくれたKsenia Naidyonさんにお話を伺っています。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Ksenia: 現代彫刻の魅惑的な形と模様は、石や石膏、金属だけで作られるのではありません。なんて事のない普通の紙も、幾何学的な形の集まりからなる複雑な構造物や、優美にカーブした波に変身することができるのです。こういった作品の折り目は、手編みのニットの一目一目と同じように、それぞれ違っていてユニークだと感じます。 寒い時期に何を編みたいか、何を身につけたいか考えた時、外に出かける時も家でくるまる時にもぴったりな、心地よいユニセックスの巻き物がよいだろうと思いました。このデザインの模様は、モダンな紙の彫刻に見られる不思議な光と影から着想を得ました。スカーフの本体部分は、影が紙の折り目を照らすような、リズミカルなリブ模様にしました。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Ksenia: 時間をかけて考えた点が2つあります。一つ目は、本体にどんな種類のリブを使うか。リズミカルで覚えやすく、1目ゴム編みや2目ゴム編みよりも面白いものにしたいと思ったのです。 そこで、リブにすべり目模様を足すことにしました。結果は大成功で、作品に美しい表情が出たのでとても嬉しいです。二つ目は、スモッキングのテクニックをどのように説明するか。最初の2~3列を完成させれば直感的に理解できるのですが、最初は集中力と細部への注意が必要です。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Ksenia: 真っ白か、ほのかなクリーム色で編みたいです。デザインのインスピレーションである元々の紙の彫刻に近いからです。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Ksenia: 5歳の時に母親から編み物を教わりました。それから15年ほどは、毛糸と編み針と別れたりよりを戻したりするような関係を続けてきました。しかしその後、編み物は変わりゆく人生の中でも不変のもの、つまり安らぎと同時に挑戦でもある、クリエイティブで完璧な趣味となりました。 私は数学の学位を取得し、その分野で長年働いてきました。2015年にサンフランシスコに移って以降は人生がまるっきり変化し、生涯をかけた情熱を編み物に捧げるのにまたとない理想的なタイミングだと思ったのです。それ以降、振り返ることなく突き進んできました。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Ksenia: サンフランシスコのLegion of Honor美術館が好きです。大きくはありませんが、オーギュスト・ロダンの彫刻やヨーロッパのアートの素敵なコレクションがあります。クロード・モネのヴェネツィアの大運河の絵画もあり、私のお気に入りです。美術館の建物それ自体も美しいですよ。 Kseniaさん、ありがとうございました。

Kamon by Ksenia Naidyon

amirisu25号が発売されました!今回は京都市京セラ美術館で撮影したのですが、美術品として飾ってあってもおかしくないような美しい作品が揃いました。雑誌を眺めるのも、編むのも、身につけるのも楽しんでいただけると幸いです。 今日からこちらのブログでは、25号に参加してくれたデザイナーへのインタビューを紹介していきたいと思います。初回は、スモッキングとリブの模様がかわいいスカーフ、KamonをデザインしてくれたKsenia Naidyonさんにお話を伺っています。 amirisu:  このデザインのインスピレーションはどこから得ましたか? Ksenia: 現代彫刻の魅惑的な形と模様は、石や石膏、金属だけで作られるのではありません。なんて事のない普通の紙も、幾何学的な形の集まりからなる複雑な構造物や、優美にカーブした波に変身することができるのです。こういった作品の折り目は、手編みのニットの一目一目と同じように、それぞれ違っていてユニークだと感じます。 寒い時期に何を編みたいか、何を身につけたいか考えた時、外に出かける時も家でくるまる時にもぴったりな、心地よいユニセックスの巻き物がよいだろうと思いました。このデザインの模様は、モダンな紙の彫刻に見られる不思議な光と影から着想を得ました。スカーフの本体部分は、影が紙の折り目を照らすような、リズミカルなリブ模様にしました。 amirisu:  デザインの過程で、どんな苦労や工夫がありましたか? Ksenia: 時間をかけて考えた点が2つあります。一つ目は、本体にどんな種類のリブを使うか。リズミカルで覚えやすく、1目ゴム編みや2目ゴム編みよりも面白いものにしたいと思ったのです。 そこで、リブにすべり目模様を足すことにしました。結果は大成功で、作品に美しい表情が出たのでとても嬉しいです。二つ目は、スモッキングのテクニックをどのように説明するか。最初の2~3列を完成させれば直感的に理解できるのですが、最初は集中力と細部への注意が必要です。 amirisu:  もう一枚編むとしたら何色で編みますか? Ksenia: 真っ白か、ほのかなクリーム色で編みたいです。デザインのインスピレーションである元々の紙の彫刻に近いからです。 amirisu:  編み物を始めたきっかけは何でしたか? Ksenia: 5歳の時に母親から編み物を教わりました。それから15年ほどは、毛糸と編み針と別れたりよりを戻したりするような関係を続けてきました。しかしその後、編み物は変わりゆく人生の中でも不変のもの、つまり安らぎと同時に挑戦でもある、クリエイティブで完璧な趣味となりました。 私は数学の学位を取得し、その分野で長年働いてきました。2015年にサンフランシスコに移って以降は人生がまるっきり変化し、生涯をかけた情熱を編み物に捧げるのにまたとない理想的なタイミングだと思ったのです。それ以降、振り返ることなく突き進んできました。 amirisu:  好きな美術館や芸術作品はありますか?簡単に紹介してください。 Ksenia: サンフランシスコのLegion of Honor美術館が好きです。大きくはありませんが、オーギュスト・ロダンの彫刻やヨーロッパのアートの素敵なコレクションがあります。クロード・モネのヴェネツィアの大運河の絵画もあり、私のお気に入りです。美術館の建物それ自体も美しいですよ。 Kseniaさん、ありがとうございました。