Featured: Kew by Nele Redweik

Featured: Kew by Nele Redweik

リトリートで秋の始まりの紅葉を楽しんだのがつい先日のようですが、街にはイルミネーションが輝き始め、今年もクリスマスシーズンがやってきました。そろそろ家族や友人へのクリスマスプレゼントは何にしようかしら...と考え始める時季ですね。又は、もう既にプレゼント用の編み物を始めている方もいらっしゃるかもしれませんが。 今日ご紹介するNele RedweikデザインのKewはふんわりと柔らかいモヘアの中にボタニカルモチーフが印象的で、プレゼントにしたら喜ばれること間違いなしです。Neleの作品にはWoolfolkの糸を使ったNepheleBUEなど、ケーブル編みを現代風に見せた魅力的なデザインがあります。

 

 

 

Neleに、まずはこのデザインのインスピレーションについて聞いてみました。

Nele: デザインをするときはいつも与えられたイメージボードをできるだけ柔軟な頭で見るようにしているわ。何か問題を解くような気持ちでね。絶対にこんな物が作りたい、という固定観念はあまり持っていないの。 今回はイメージに提示されていた自然のモチーフに惹かれた。なぜなら今年はハイキングやキャンプをしたり、滝で泳いでみるなど街から出てもっと緑の多いところで過ごそうと決めていたから。それに、私はテクノロジーに関しては少しオールドファッションで、コンピューターよりもタイプライターが好きだし、凸版印刷のような古い技術にも興味を持ち始めているわ。裏メリヤス編みの中で際立つ葉っぱ模様は、厚紙に押してできた形を思いおこさせるでしょ。

amirisu: もし違う色で編むとしたら何色を選びますか?

Nele: 大分前から明るいピンク色の帽子が欲しいと思っているので、コットンキャンディーピンクにしようと思うわ。

amirisu: 最近はどんな編み物やデザインをしている?

Nele: 頭の中にセーターのデザインがあるもののまだはっきりと形になっていないので、使いたいと思っているいくつかの毛糸で試してみたいと思っているところ。でも、無理やり進めようとは思っていないの。なぜなら自然にアイディアが湧いてきた時の方が良い物ができるから。 自分の趣味の編み物については、パートナーの誕生日プレゼントにベーシックなクルーネックのセーターをWoolfolk Tynd 2本取りで編んだわ。とても素敵に出来上がったので自分用にも毎日着られるようなベーシックなセーターが欲しいと思っているの。私はIsager TvinniやSpinniのようなとても細い糸で編むのが好きで、真冬に着られるような厚手のセーターにはなかなか手を出せずにきたので、fingering weightで編むお気に入りのセーターの形をworsted weightのStone Wool Cormoで編んでみようと決めているのよ。

amirisu: 今まで様々な国に住んできたことで、何か編み物に影響はあった?

Nele: 人として何か影響があったという意味ならもちろんイエス。そういう意味では編み物にも影響が及んでいるはず。色々な文化に触れたことで物に対する興味心や柔軟性は増したと思うし、それはとても良かったと思ってる。自分の前に広がる可能性にアプローチする方法は1つではないことがわかったし、様々な価値観を持つ人や文化があり、人生の過ごし方も人それぞれだということがわかった。 また物のルーツや、それがどこからきたのか、ということを以前よりも意識するようになったの。羊の群れとその飼い主がいて、そこから羊毛が紡がれて毛糸になり、その毛糸を持ち帰って自分のデザインした物を編めるということがとても意味を持つようになったわ。 私はドイツで育ち、Ravelryができる前に編み物を習った。近所にそこそこの編み物用品を置いている手芸店があったことはラッキーだったけれど、私はそこの毛糸では満足ができなかったの。特定の羊の毛の糸が欲しかった、というわけでは全然なく、ただただグレーや紺色の毛糸を欲しがるようなティーンエイジャーだった。そこのお店ではイースターエッグに使うようなパステル調のコットンやくすんだベージュのアクリル混ウール、みんながよく使いそうな色や悪夢に出てきそうな黄緑しかなかった。だから21歳のときにパリに引越して多くの毛糸屋であらゆる種類の毛糸が売られているのを見て、驚いて口がきけなかった。その後アメリカに移り、特に太平洋岸北西部の毛糸の種類の多さを見たときにも刺激を受けたわ。 最近は編み物が流行ってきて、ドイツでも昔よりは多くの毛糸から選べるようになったと聞いているけれどね。

amirisu: Nele、インタビューに答えて頂きありがとうございました。新しいセーターのデザインを楽しみに待っていますね!

ブログに戻る